日本国憲法公布73年を前に、11・2憲法集会が、円山野外音楽堂で開かれ、1700人が参加しました。

集会は、「憲法9条京都の会」と「安倍9条改憲NO!全国市民アクション・京都」の共催。
オープニングでは、京都けんぽうラジオの放送、大正琴の演奏、沖縄エイサーや平和おどりが披露されました。
三宅成恒さん(憲法9条京都の会世話人)が開会あいさつ、社民党、新社会党、共産党、緑の党の各党代表が連帯のあいさつをし、立憲民主党、国民民主党がメッセージを寄せました。

松元ヒロさん(コメディアン)のライブでは、安倍政権を風刺とユーモアで批判し、一人芝居「憲法くん」を熱演。最後に、憲法前文を朗詠。参加者を励ましました。
その後、 小笠原伸児さん(弁護士・憲法9条京都の会世話人)が、「安倍9条の会条改憲に決着を!」と題して講演しました。
アクション・京都は、3000万署名のとりくみや音楽での街頭アピールのとりくみが報告。

参加者は、京都市役所前までの繁華街を行進。「9条壊すな」「戦争したがる政治はいらない」と唱和して沿道から注目を集めました。沿道ではポケット憲法が配布されました。

<集会決議→ダウンロード
安倍改憲を阻止し、一人ひとりが大切にされる社会にしよう!(集会決議)
 
2017年の秋以来、私たちは、何としても改憲発議を阻止し、改憲勢力が3分の2を超える状況を終わらせようと頑張ってきました。一緒に闘ってきた皆さん、私たちは今日まで改憲発議をさせませんでした。そして、7月の参議院選挙で改憲勢力は3分の2を割りました。この背景には、3000万人署名などの草の根の運動が、「安倍政権のもとでの改憲には反対」という国民世論をつくってきたことがあります。私たちはこの運動の力に確信をもちましょう。
 ところが、3分の2を割ったのに安倍首相は「私の任期中に何とか(改憲を)実現したい」と述べました。9月の内閣改造後の記者会見でも、「新しい国造りに挑戦すべきとき」と改憲への意欲を示しています。自民党は10月に「憲法改正推進遊説・組織委員会」の新設を決定し、国民投票を見すえ、日本会議と一体となって「草の根」の改憲運動を進めるとともに、国会では憲法審査会を開かせようと躍起になっています。国民は、いま改憲など望んでいません(たとえば、7月22・23日の「共同通信」の世論調査では、安倍首相の下での憲法改正に「賛成」が32.2%で「反対」が56%)。国家の最高法を「改正」するための議論としては拙速で危険すぎます。
 今年の9月以降、日本各地は豪雨と水害に見舞われ、死者・行方不明者、そして「当たり前の暮らし」のできない人をたくさん生みました。毎年ひどくなる台風や水害、確実視されている大地震のことを考えたとき、いま政治に望まれるものは改憲論議でしょうか。消費税の増税が国民生活を苦しめているとき、アメリカから兵器を「爆買い」していいのでしょうか。国民がいま何よりも求めているのは、当たり前の暮らしができることです。
 政府は中東への海上自衛隊の派遣を検討しています。派遣後に現地情勢が緊迫し、軍事衝突が生じるならば、自衛隊が軍事活動を行うという極めて深刻な状況となります。国民から支持されている災害支援活動とはまったく違う活動を自衛隊が行うのです。東アジアでは長期間にわたって日韓関係の悪化した状態が続いています。こういうときこそ、日本には憲法9条を生かした外交と対話の努力、歴史に誠実に向き合う姿勢が求められます。
 いま一度、3000万人署名と対話で9条改憲の危険性を訴えていきましょう。同時に、憲法を具体的な暮らしに生かす運動、9条を破壊する安保法制(戦争法)の廃止を迫る運動、自衛隊の役割を問い直す運動、そして苦しい状況にある多くの人たちと手をつなぎ「一人ひとりが大切にされる社会」を目指す運動を進めましょう。
 明日、11月3日は憲法公布記念日です。私たちは、今日、改めて日本国憲法の価値を広め生かしていくことを決意し、ここに集会決議とします。

2019年11月2日
生かそう憲法 守ろう9条 11・2憲法集会in京都 参加者一同